
僕は、SNSの動画を「それでは今日も笑顔と上機嫌でいきましょう!」という言葉で締めくくっています。
ありがたいことに、「あの言葉を聞くと、気持ちが少し整います」「今日もやってみようと思えます」と声をかけていただくことがあります。
何気ない決まり文句のように聞こえるかもしれません。けれど、僕がこの言葉を繰り返しているのには、ひとつの理由があります。
幸せは、誰かが運んでくれるのを待つだけのものではなく、自分から回し始めることができる。僕は、そう考えているからです。
人と人との間に生まれる、幸せの循環
僕たちのまわりでは、こんな循環が生まれています。
感謝される。すると幸せを感じ、笑顔になる。その笑顔から、今度はこちらが誰かに感謝する。受け取った感謝に応えたくなり、行動する。その行動で相手が幸せになり、相手にも笑顔が生まれる。そして、また感謝される。
言葉にすると、こうなります。
感謝される → 幸せになる → 笑顔になれる → 感謝する → 感謝に応える行動をする → 相手が幸せになる → 相手が笑顔になる → 感謝される……。
一周して終わりではありません。人と人との間を何度も巡りながら、少しずつまわりの空気を温かくしていく。僕はこれを、幸福の循環パッケージのようなものだと捉えています。
ループだから、どこから始めてもいい
この循環のいちばん面白いところは、始まりが一つに決まっていないことです。
輪になっているのですから、どこか一つを動かせば、隣へ、またその隣へと、ドミノ倒しのように全体が動き始めます。
ところが僕たちは、ときどき「相手から感謝されたら」「あの人が優しくなったら」「環境がもう少し良くなったら」と、外側の変化を最初の一枚に置いてしまいます。
そうすると、幸せのスイッチが自分の手元から離れてしまいます。相手が変わらない日は始められない。環境が整わない日は笑えない。待っている時間が長くなるほど、心が疲れてしまうこともあります。
相手や環境に願いを持つことが悪いわけではありません。人との関係は一人だけでつくるものでもありません。それでも、自分から始められる入口があると知っているだけで、少し呼吸がしやすくなるのではないかと思います。
自分の意志だけで押せる、三つのスイッチ
この循環には、今この瞬間に自分の意志で動かせる場所があります。
ひとつは、「今が幸せだと感じてみる」ことです。苦しさを無かったことにするのではなく、温かい飲み物があることや、今日も誰かと言葉を交わせたことに目を向けてみる。幸せは、状況だけではなく、何を受け取るかという内面の解釈からも生まれます。
もうひとつは、笑顔になることです。心が晴れるのを待たずに、ふっと表情を緩め、口角を少し上げてみる。ほんの小さな身体の操作ですが、循環へ合図を送ることができます。
そして、先に感謝することです。大きな出来事を探さなくても、「ありがとう」と伝えられる身近なことは、案外すぐそばにあります。その感謝が行動に変わり、相手へ届いたとき、循環は自分の外側へ広がっていきます。
「笑う門には福来る」は、待つための言葉ではない
「笑う門には福来る」ということわざがあります。
僕はこの言葉を、外から福が降ってくるのを笑顔で待ちましょう、という意味だけでは受け取っていません。
幸福の循環の中から、自分で動かしやすい「笑顔」という一か所を切り取り、ここから始めればいいよ、と教えてくれる実践的な知恵のように感じています。
自分から笑顔を投げ入れると、声の調子が少し柔らかくなります。そこにいる人の緊張がほどけ、言葉が返り、感謝や行動が生まれていく。その小さな連鎖の先に、振り返れば「福がやってきた」と感じられる景色が現れるのだと思います。
もちろん、いつも明るく振る舞わなければならない、という話ではありません。笑えない日があっても大丈夫です。僕にとって上機嫌とは、つらさを隠すことではなく、自分の機嫌の入口を、誰かに預けたままにしないという姿勢です。
今日の幸せの循環を、自分の笑顔から
僕が毎朝のSNS動画の最後に、「それでは今日も笑顔と上機嫌でいきましょう!」と届け続けているのは、ただの掛け声ではありません。
今日という日の幸せの循環のスイッチを、誰かを待つことなく、自分の笑顔から回してほしい。そんな願いを込めています。
誰かを待つ必要はありません。あなた自身の笑顔から、この優しい循環を今すぐ回し始めることができます。
まずは、ふっと表情を緩めて、口角を少しだけ上げてみる。そこから何が巡り始めるのかを、静かに楽しんでみてください。
だからこそ、今日もこの言葉で締めくくりたいと思います。
「それでは今日も笑顔と上機嫌でいきましょう!」